本編の主人公。
一風変わった画を描く事で知る人ぞ知る、売れない画家。
彼の画には不思議なものが描かれる。そこにはない筈のもの、いる筈のない人物……。
しかし、この“画風”は彼の意図したものではない。彼は“見えるもの”を描いただけ。
“見えざるもの”が視えてしまう、その眼で。
純粋に画家を目指す彼は、その能力を疎ましく感じていた。
そんな折、写生の為に訪れた田舎町の神社で始まった、不思議な少女達との騒々しくも優しい日々。
そして、妹こまとの再会。
それは紛れもなく、厄介であったはずのその能力がもたらしたものであった……。
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